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数学基礎論

共通部分と和集合

共通部分とは,すべての集合に属する元全体の集合,和集合とは,いずれかの集合に属する元全体の集合のことである.2つの集合の共通部分・和集合の定義(素朴集合論)定義1集合$A,B$に対し,$A,B$の両方に属する元全体の集合を$A$と$B$の共...
数学基礎論

部分集合・冪集合

部分集合とは,簡単に言えば「集合の一部分からなる集合」のことであり,冪集合は部分集合全体の集合である.部分集合定義1集合$A,B$について,$A$の任意の元が$B$の元であるとき,$A$を$B$の部分集合(subset)といい,$B$を$A...
数学基礎論

集合

集合とは,「ものの集まり」を表す,ほとんどすべての数学の土台を築いている概念である.集合の定義(素朴集合論)定義1明確に定義された数学的対象の集まりを集合(set)といい,集合を構成する各数学的要素を,その集合の元(または元素,要素)(el...
代数学

ベクトル空間

ベクトル空間とは,2つの演算と8つの性質を満たす集合のことである.ベクトル空間の定義さて,線形代数や微分積分の世界では,実数の集合$\mathbb{R}$は次のような性質を満たすものとして考えていた.公理1実数全体の集合$\mathbb{R...
問題解説

2016年度 阪大理系数学 第4問

問題正の整数$n$に対して\とおき,$1$以上$n$以下のすべての奇数の積を$A_n$とする.(1) $\log _2n$以下の最大の整数を$N$とするとき,$2^NA_nS_n$は奇数の整数であることを示せ.(2) $S_n=2+\dfr...
数学基礎論

集合論とは

集合論が発展した歴史とともに,集合論の数学での役割をまとめた.素朴集合論高校数学で扱われる集合論や,大学数学の基礎として扱われる集合論は,詳しく言うと素朴集合論と呼ばれる.これは,非形式的な自然言語によって展開される集合論であり,数学者ゲオ...
数学基礎論

全称と存在

全称命題と存在命題の定義と,その否定についてまとめた.全称記号次の命題$P$を考える.$P$:$n$が正の整数$\implies n>0$$n$が正の整数であることと,$n$が$1,2,\dots $のいずれかと等しいことは同値であるから,...
数学基礎論

論理演算の性質

命題の論理演算についての基本性質をまとめた.これらの性質は,論理記号を日本語で解釈することによって,直感的に理解することができる.この記事では,$P,Q,R$を命題とする.論理和・論理積の性質まず,直感的に成り立つのは当然のように思える性質...
数学基礎論

命題

すべての数学の土台となる「命題」の論理についてまとめた.命題論理学における命題は,次のように説明される.定義11正しいか正しくないかが客観的に判断できる主張を命題(proposition)という.命題が正しいとき,その命題は真(true)で...
代数学

過去最大の素数が発見!

2024年10月,衝撃的なニュースが飛び込んできた.なんと,約6年ぶりに「現時点で素数であることが分かっている具体的な最大の整数」が更新されたのだ.この記事では,発見された素数を紹介するとともに,背景にある素数の知識や素数発見の最前線を解説...