大学数学

ベクトル解析学

微分形式

ベクトル解析学で登場する種々の積分定理は,微分形式を用いることで非常に簡潔にまとめることができる.以下,$n\in \mathbb{N}$,$x^1,x^2,\dots ,x^n$を$\mathbb{R}^n$の座標とする.微分形式の(厳密...
代数学

群の元の位数

群の元に対しても,位数という用語を定義する.これを用いることで,$\mathbb{Z}$の部分群が$n\mathbb{Z}$のみであることを示すことができる.群の元の指数群の元の指数表記を,定義1のように帰納的に定める.定義1$G$を群,$...
代数学

自己同型

群の同型の概念は,2つの群の構造を同一視するものである.特に,自身の群への同型写像を考えることは重要である.自己同型定義1$G$を群とする.$G$から$G$への同型写像を自己同型(または自己同型写像)(automorphism)という.例1...
代数学

剰余類

群の構造を調べるには,なるべく位数が小さい部分群に注目するとよい.剰余類を導入するとラグランジュの定理が得られ,部分群の位数を調べることができる.剰余類剰余類を定義するための準備として,次の補題を示す.補題1$G$を群,$H$を$G$の部分...
代数学

剰余群

正規部分群による剰余類は,群構造が入る.すなわち,正規部分群が見つかると,新たな部分群を構成することができる.剰余群正規部分群による剰余類に対して,次の演算を導入する.補題1$G$を群,$N\triangleleft G$とする.$G/N$...
代数学

表現行列

ベクトル空間の基底の取り方に行列を対応付けることができたように,線形写像にも行列を対応付けることができる.表現行列の定義表現行列を定義する準備として,線形写像に行列を対応付けできることを示す.補題1$K$を体,$V,W$を$K$上の有限次元...
位相空間論

ユークリッド空間

$n$個の$\mathbb{R}$の直積$\mathbb{R}^n$は,$n$次元空間と同一視することができる.集合$\mathbb{R}^n$が持つ構造を解き明かす.ユークリッド空間の定義$\mathbb{R}^n$に演算を導入することを...
位相空間論

ユークリッド空間の開集合・閉集合

ユークリッド空間における開集合と閉集合を厳密に定義し,それらの性質を解説する.開集合開集合の基盤となる集合を定義しておこう.定義1$n\in \mathbb{N}$,$\bm{a}\in \mathbb{R}^n$,$\varepsilon...
位相空間論

ユークリッド空間の点列

実数に対して実数列を考えたのと同様に,ユークリッド空間に対して点列を考えることができる.ユークリッド空間の開集合や閉集合は,点列の性質に言い換えることができる.点列点列は$\mathbb{N}$からの写像として定義する.定義1$n\in \...
代数学

準同型と同型

群の構造を捉えるために,群の間の写像を考えよう.群の準同型と同型群は演算が備わった集合である.そこで,集合として対応しているだけでなく,演算についても整合しているとき,2つの群を同一視することにしよう.定義1$G_1,G_2$を群,$f:G...