大学数学

代数学

重要な代数的構造の1つである環は,集合とその2つの演算について考える.環の定義環環では2つの演算を考える.この記事では,集合$S$上の二項演算$\phi ,\psi$を\で表すことにする.環の定義には群やその周辺の概念についての定義の理解が...
代数学

対称群

代数的構造である群は,対称性を捉えるのに非常に便利な概念である.ここでは,置換とその演算を考え,それによって構成される群について扱う.置換群一般の集合に対して,置換は次のように定義される.定義1$X$を集合とする.全単射$\sigma :X...
代数学

集合とその演算の構造についてとらえるために非常に重要で抽象的な概念である群について徹底的に解説する.群の定義演算群とは,ある条件を満たす,演算が定義された集合のことを指す概念である.まずは演算について確認する.定義1$S$を集合とする.写像...
数学基礎論

直積

複数の集合の元によって構成される直積について解説する.集合の直積2つの集合の直積定義1$A,B$を集合とする.$A$の元と$B$の元の順序対1からなる集合$A\times B$を\により定め,$A$と$B$の直積(または直積集合)(dire...
数学基礎論

差集合・補集合

集合の演算である差集合と,その派生である補集合についてまとめた.差集合定義1$A,B$を集合とする.$A$の元であって,$B$の元でないもの全体の集合を$A$から$B$を引いた差集合(set difference)(または差)(または$B$...
微分積分学

数列の極限と不等式

直接計算することが困難な数列の極限は,数列の不等式評価によってその極限を求めることができるようになる場合がある.数列の極限と不等式十分大きい$n\in \mathbb{N}$について,2つの数列$\{ a_n\}_{n=1}^{\infty...
微分積分学

数列の極限と四則演算

高校数学では曖昧にされてきた数列の極限の性質は,$\varepsilon -N$論法によって証明を与えることが可能になる.数列の極限と四則演算この記事では,次の定理に証明を与える.定理1$c\in \mathbb{R}$とする.数列$\{ ...
微分積分学

自然数・整数・有理数

微分積分学の土台となる数列の極限を理解するために,まずは数の集合について整理しておく.厳密な理論体系は集合論や数学基礎論の記事に委ねることにし,ここでは最低限必要な事柄に絞って解説する.自然数自然数とは\のような数である,と高校までの数学で...
微分積分学

上限と下限の性質

順序集合には上限と下限が定義され,特に実数の重要な性質である連続性の理解に欠かせない.ここでは,上限と下限の性質について詳しく解説する.上限と下限上限と下限の定義や基本的な性質は次の記事で詳しくまとめている.ここではその概要を簡単にまとめて...
微分積分学

実数の連続性

実数とは,ある17個の性質が成り立つ数の集合のことである.ここでは,そのうち実数の連続性に関わる性質について詳しく扱う.実数の公理日本の数学教育においては,算数で正の整数や$0$,正の有理数,円周率を教わり,中学数学で負の整数や負の有理数,...
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