数学基礎論

代数学

基底の延長定理・基底の存在定理

零空間でない任意のベクトル空間に対して,基底が存在することを示す.基底の延長定理部分空間の基底にいくつかベクトルを付け加えることで,元のベクトル空間の基底を構成できる.定理1(基底の延長定理)$m,n\in \mathbb{N}$は$m<n...
位相空間論

ユークリッド空間

$n$個の$\mathbb{R}$の直積$\mathbb{R}^n$は,$n$次元空間と同一視することができる.集合$\mathbb{R}^n$が持つ構造を解き明かす.ユークリッド空間の定義$\mathbb{R}^n$に演算を導入することを...
位相空間論

ユークリッド空間の開集合・閉集合

ユークリッド空間における開集合と閉集合を厳密に定義し,それらの性質を解説する.開集合開集合の基盤となる集合を定義しておこう.定義1$n\in \mathbb{N}$,$\bm{a}\in \mathbb{R}^n$,$\varepsilon...
位相空間論

ユークリッド空間の点列

実数に対して実数列を考えたのと同様に,ユークリッド空間に対して点列を考えることができる.ユークリッド空間の開集合や閉集合は,点列の性質に言い換えることができる.点列点列は$\mathbb{N}$からの写像として定義する.定義1$n\in \...
位相空間論

位相

距離関数を用いて開集合を定義するのではなく,距離関数が定義されていない一般の集合に対しても開集合を定義するために,位相を導入する.位相の定義空でない集合に対して,その位相を次のように定義する.定義1$X$を空でない集合,$X$の部分集合族$...
位相空間論

位相空間論とは

位相空間論が発展した歴史とともに,位相空間や距離空間を定義する動機や直感的イメージをまとめた.$\mathbb{R}$の性質実数全体の集合$\mathbb{R}$は,数直線を用いることで可視化することができた.まず,1つの実数は直線上の1点...
数学基礎論

直積

複数の集合の元によって構成される直積について解説する.集合の直積2つの集合の直積定義1$A,B$を集合とする.$A$の元と$B$の元の順序対1からなる集合$A\times B$を\により定め,$A$と$B$の直積(または直積集合)(dire...
数学基礎論

差集合・補集合

集合の演算である差集合と,その派生である補集合についてまとめた.差集合定義1$A,B$を集合とする.$A$の元であって,$B$の元でないもの全体の集合を$A$から$B$を引いた差集合(set difference)(または差)(または$B$...
数学基礎論

共通部分と和集合

共通部分とは,すべての集合に属する元全体の集合,和集合とは,いずれかの集合に属する元全体の集合のことである.2つの集合の共通部分・和集合の定義(素朴集合論)定義1集合$A,B$に対し,$A,B$の両方に属する元全体の集合を$A$と$B$の共...
数学基礎論

部分集合・冪集合

部分集合とは,簡単に言えば「集合の一部分からなる集合」のことであり,冪集合は部分集合全体の集合である.部分集合定義1集合$A,B$について,$A$の任意の元が$B$の元であるとき,$A$を$B$の部分集合(subset)といい,$B$を$A...
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