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1986年度 東工大数学 第1問

$a_n$を式変形することにより,次の式を得た.
\[ a_n=19^n+2\cdot (-16)^{n-1}\]

まずは,実験を続けてみよう.
\[ a_1=19^1+(-1)^{1-1}2^{4\cdot 1-3}=21=3\times 7\]
\[ a_2=19^2+(-1)^{2-1}2^{4\cdot 2-3}=329=7\times 47\]
\[ a_3=19^3+(-1)^{3-1}2^{4\cdot 3-3}=7371=3^4\times 7\times 13\]
\[ a_4=19^4+(-1)^{4-1}2^{4\cdot 4-3}=122129=7\times 73\times 239\]
\[ a_5=19^5+(-1)^{5-1}2^{4\cdot 5-3}=2607171=3\times 7\times 17\times 67\times 109\]
\[ a_6=19^6+(-1)^{6-1}2^{4\cdot 6-3}=44948729=7^2\times 31\times 127\times 233\]
どうやら,$a_{奇数}$は$3$の倍数であり,$a_{偶数}$は$3$の倍数でないようである.

合同式を用いて証明を試みよう.

$n$が奇数のとき,正の整数$m$を用いて$n=2m-1$と表される.このとき
\[ \begin{aligned}a_n&=a_{2m-1}=19^{2m-1}+2\cdot (-16)^{2m-2}\\ &\equiv 1^{2m-1}+2\cdot (-1)^{2m-2}\\ &=1+2\cdot 1=3\equiv 0\pmod{3}\end{aligned}\]
よって,$a_n$は$3$の倍数である.

$n$が偶数のとき,正の整数$m$を用いて$n=2m$と表される.このとき
\[ \begin{aligned}a_n&=a_{2m}=19^{2m}+2\cdot (-16)^{2m-1}\\ &\equiv 1^{2m}+2\cdot (-1)^{2m-1}\\ &=1+2\cdot (-1)=-1\equiv 2\pmod{3}\end{aligned}\]
よって,$a_n$は$3$で割って$2$余る数である.

最後に,筆者が思いついた問題を投下してこの記事を締めくくることにしよう.

問題2

$b_n=\dfrac{19^n+(-1)^{n-1}2^{4n-3}}{7}\quad (n=1,2,3,\dots )$が素数であるような$n$について考察せよ.

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