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高校数学Problems #1【難易度B 文系 整数】

難易度はABCDの4段階です.筆者の主観により難易度を決定していますが,主な基準としては次のようになっています.

難易度主な基準目安
A教科書や標準的な参考書・問題集に掲載されている知識を使って解くことのできる問題教科書・定期試験・共通テスト序盤レベル
B標準的な参考書・問題集に掲載されている,一度解いたことがあれば解くことのできる典型問題とその応用問題共通テスト終盤・標準私立大学・標準国公立大学レベル
C少しの工夫で典型問題に帰着したり,誘導問題を適切に利用することで解くことができる問題難関国公立大学・難関私立大学・医学部レベル
D初見では解法が思いつきにくく,多少の発想力が求められる問題東京一工・早慶・難関医大レベル

すべての問題は以下の18の高校数学の分野・単元でカテゴライズしています(理系数学の内容には下線を付しています).

集合集合と命題(数学I)
整数整数(数学A)
実数実数(数学I)
複素数複素数(数学II),複素数平面(数学C)
方程式2次方程式(数学I),高次方程式(数学II)
恒等式・不等式整式,1次不等式,2次不等式(数学I),恒等式,不等式(数学II)
図形と計量三角比(数学I),初等幾何(数学A)
ベクトルベクトル(数学C)
図形と方程式座標幾何,軌跡,領域(数学II)
2次関数2次関数(数学I)
三角関数三角関数(数学II)
指数対数指数関数,対数関数(数学II)
その他の関数分数関数,無理関数,関数の極限(数学III),2次曲線,媒介変数表示,極方程式(数学C)
数列数列(数学B),数列の極限(数学III)
微分微分(数学II),微分(数学III)
積分積分(数学II),積分(数学III)
場合の数・確率場合の数,確率(数学A)
統計統計(数学I),確率分布(数学B)
問題

どの位の数も99でない44桁の平方数であって,すべての桁に11を加えることによって得られる整数も平方数となるものをすべて求めよ.

(自作問題)

この問題は筆者による自作問題のつもりですが,既に他の方が作問していたり,有名なものだったりするかもしれません.万一そのような情報をご存じの場合は,お手数をおかけしますがお問い合わせフォームよりご連絡いただけると幸いです.

【大学入試】整数問題の解法
  • 積の形を作る:因数分解などで整数と整数の積の形を作る
    →素因数分解の一意性を利用する
  • 剰余に注目する:合同式などを用いて整数で割ったときの余りを考える
    →剰余で整数を絞り込む
  • 不等式で範囲を絞り込む:大小関係を定めて不等式を作る
    →不等式で整数を絞り込む

次のような数式への変換を考えられるかどうかがポイント.
平方数→nnを正の整数としてn2n^2と表される正の整数
44桁の正の整数→a,b,c,da,b,c,d00以上99以下の整数(ただしa0a\neq 0)として1000a+100b+10c+d1000a+100b+10c+dと表される
44桁の正の整数のすべての桁に11を加える→44桁の正の整数に11111111を加える

発想

「どの位の数も99でない44桁の平方数」について考えると,このような数は次のように表される.

1000a+100b+10c+d=n2 1000a+100b+10c+d=n^2

ただし,a,b,c,da,b,c,d00以上88以下の正の整数,a0a\neq 0nnを整数とした.

この数のすべての桁に11を加えるということは,この数に11111111を加えるということであるから

1000(a+1)+100(b+1)+10(c+1)+(d+1)=n2+1111 1000(a+1)+100(b+1)+10(c+1)+(d+1)=n^2+1111

こうして得られる整数も平方数となることから

n2+1111=m2 n^2+1111=m^2

と表される.ただし,mmを整数とした.

今求めたいのはn2n^2であることに注意してこの式を変形する.まず,文字と整数を分離すると

m2n2=1111 m^2-n^2=1111

ここで,左辺を因数分解,右辺を素因数分解すると

(m+n)(mn)=11×101 (m+n)(m-n)=11\times 101

よって,m,nm,nが整数であることと,m+n>mnm+n>m-nに注意すると,次の2パターンに絞られる.

{m+n=101mn=11{m+n=1111mn=1 \begin{cases}m+n=101\\ m-n=11\end{cases}\qquad \begin{cases}m+n=1111\\ m-n=1\end{cases}

それぞれの連立方程式を解くと,前者の解は

(m,n)=(56,45) (m,n)=(56,45)

であり,このときn2=452=2025n^2=45^2=2025はどの桁も99でない44桁の整数である.一方,後者の解は

(m,n)=(556,555) (m,n)=(556,555)

であり,このときn2=5552>1002=10000n^2=555^2>100^2=1000044桁の整数でない.

以上より,求めたい整数は20252025のみであることが分かった.

解答

求める整数はaaを整数としてa2a^2と表される.このとき,a2a^2のすべての桁に11を加える,すなわちa2a^211111111を加えて得られる整数は,bbを整数としてb2b^2と表されるから
a2+1111=b2 a^2+1111=b^2
すなわち
(b+a)(ba)=11×101 (b+a)(b-a)=11\times 101
を考えればよい.b+a>bab+a>b-aに注意すると
{b+a=1111ba=1または{b+a=101ba=11 \begin{cases}b+a=1111\\ b-a=1\end{cases}\quad または\quad \begin{cases}b+a=101\\ b-a=11\end{cases}
これを解くと,それぞれ(a,b)=(555,556),(45,56)(a,b)=(555,556),(45,56)となるが,a2a^2はどの位の数も99でない4桁の正の整数であるから,(a,b)=(555,556)(a,b)=(555,556)は不適.よって452=202545^2=\color{red}{2025}

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