この記事では,2026年度 大学入学共通テストの「数学Ⅰ,数学A」をはじめとする数学①の分析記事です.
解答速報を掲載した記事ではございません.また,問題や解答の掲載は行っておりません.
この記事は試験終了直後に編集しておりますので,誤った情報を掲載している可能性があります.順次,新たな情報の追加・誤った情報の修正等を行っていきます.
この記事は,数学①の本試験・追試験合わせて計4科目の試験の分析を掲載しています.
数学②の分析は,以下の記事をご覧ください.
基本情報
- 試験: 令和8年度 大学入学共通テスト 本試験
- 出題教科: 数学①
- 出題科目: 数学Ⅰ,数学A
- 試験時間: 70分
- 満点: 100点
- 実施日時:
(本試験)2026年1月18日(日)13:00~14:10
(追試験)2026年1月25日(日)13:00~14:10 - 本試験の出題内容・出題形式: 以下の通り(※難易度はMathAbyssによる主観的な情報です)
| 大問構成 | 出題分野 | 配点 | 難易度 | 備考 | |
| 第1問 | 1 | 集合と命題 | 30 | 標準 | 数学Ⅰと共通 |
| 2 | 図形と計量 | 標準 | 数学Ⅰと共通 | ||
| 第2問 | 1 | 2次関数 | 30 | やや難 | 数学Ⅰと共通 |
| 2 | データの分析 | 標準 | 数学Ⅰと共通 | ||
| 第3問 | 図形の性質 | 20 | 標準 | ||
| 第4問 | 場合の数と確率 | 20 | やや難 | ||
今年度の特徴
- 全体評価は「やや難」
- 第1問〔1〕で「集合と命題」が単独で出題されました.共通テストでは今回が初めてです.
- 第2問〔2〕では,新課程で新たに加わった「外れ値」に関する問題が昨年に引き続き出題されました.同じく新課程で新たに加わった「仮説検定」に関する問題は,昨年は出題されましたが,今年は出題されませんでした.
- 第3問で昨年に引き続き「空間図形」が出題されました.2年連続となる「空間図形」からの出題は,共通テストでは今回が初めてです.
- 第4問では,新課程で新たに加わった「期待値」に関する問題は出題されませんでした.昨年は出題されていました.
総合分析
MathAbyssによる全体の評価は「やや難」です.文章量や計算量はやや減少していました.
大問数は4つで,第1問と第2問はそれぞれ2つの中問に分かれての出題となりました.大問構成は昨年度と同様です.設問数は23でした.
ページ数は 26ページで,昨年度の27ページと比べて,1ページ減少しました.
選択形式の問題は19個で,昨年度の20個と比べて,1個減少しました.
設問別分析
第1問
1
集合と命題に関する問題が出題されました.集合の基本的知識が身についているかどうかがポイントとなってくる問題であるため,「標準」と評価しています.
ここ数年では珍しい,集合についての問題が出題されました.約数に関連した整数の部分集合が題材となっており,問題文中に例があったため,理解はしやすかったと思います.時間制限が厳しい中でも,実際に要素を書き出すことで,慎重に解くことが求められる問題で,和集合,共通部分,補集合などの集合の演算に対する理解が問われました.
(1)は自然数$a,b$から集合$A,B$を求める問題で,(2)は集合$A,B$の条件から自然数$a,b$を求める問題です.
昨年度からの新課程で,整数の単元は出題範囲外となりましたが,整数問題に慣れている受験生は少し解きやすい問題となっていました.
2
図形と計量に関する問題が出題されました.後半の問題自体は複雑ですが,誘導が丁寧であるため,「標準」と評価しています.
円に内接する四角形が題材となっています.
(1)は円に内接する四角形の対角の和が$180^{\circ}$であることを利用して,四角形の面積について考える問題で,(2)は(1)を利用して三角形の辺の長さを求める問題です.
後半は誘導に乗ることが重要で,差がつきやすかったと思われます.計算量は標準的ですが,円の接線の性質に注目できたかどうかが鍵となります.
正弦定理を使う場面はありましたが,余弦定理を使う場面はありませんでした.
第2問
1
2次関数に関する問題が出題されました.後半は放物線をイメージできるかが重要で,抽象度が高いため,「やや難」と評価しています.
2次関数の最大・最小についての問題が出題されました.誘導に乗ることが鍵となる問題でした.
(1)は必ず取っておきたい問題です.(2)は定義域が制限された2次関数の最大・最小に関する条件から,関数を決定するという問題で,(3)は2次関数のグラフが上に凸であるか下に凸であるかを判断する新傾向の問題でした.
2
データの分析に関する問題が出題されました.新傾向の問題もありましたが,基本的な内容を理解できているかが問われている問題であるため,「標準」と評価しています.
東京オリンピックのデータが題材となっています.
(1)は複数の散布図の比較,(2)は標準偏差と共分散から相関係数を求める問題でした.
昨年度からの新課程の内容として,昨年に引き続き外れ値に関する問題が出題されています.(3)の(i)で,外れ値の基準から四分位範囲を求めるという新傾向の問題がありました.(ii)は箱ひげ図と分散の関係についての問題で,差がつきやすかったと思われます.
一方で,同じく新課程の内容である仮説検定についての問題は出題されませんでした.
第3問
図形の性質に関する問題が出題されました.最後は差がつきやすい問題であるものの,誘導に乗ることができれば解ける問題であるため,「標準」と評価しています.
昨年に引き続き,空間図形の問題が出題されました.空間図形の問題が2年連続で出題されたのは今回が初めてです.昨年は五面体についての問題でしたが,今年は二等辺三角形を底面とする三角錐が題材となっており,体積の大小について,2つの仮定のもとで考えるという問題でした.
(1)と(2)の(i)は丁寧な誘導があり,解きやすかったと思いますが,(2)の(ii)は(i)の誘導に乗ることができるかが鍵となってくる,差がつきやすい問題です.
全体として,角の二等分線定理や方べきの定理,円周角の定理の逆,メネラウスの定理,三平方の定理などを用いて,三角錐の高さを求めるという流れになっていました.
第4問
場合の数と確率に関する問題が出題されました.文章量が多く,設定をきちんと把握する必要がある問題であるため,「やや難」と評価しています.
リーグ戦の確率に関する問題が出題されました.誘導が丁寧で,計算量は少なめでしたが,文章量や設問数が多く,対戦結果の数え方に注意が必要な.厄介な問題でした.
(1)は3人のリーグ戦,(2)は4人のリーグ戦について考える問題でした.(2)で全敗する人の有無で場合分けをするとき,全敗する人がいる場合は(1)を利用して解くことができます.用意されている表をきちんと使って,もれなく調べ上げることが重要です.
昨年度からの新課程の内容である期待値についての問題は出題されませんでした.
「数学Ⅰ」の分析
基本情報
- 試験: 令和8年度 大学入学共通テスト 本試験
- 出題教科: 数学①
- 出題科目: 数学Ⅰ
- 試験時間: 70分
- 満点: 100点
- 実施日時:
(本試験)2026年1月18日(日)13:00~14:10
(追試験)2026年1月25日(日)13:00~14:10 - 本試験の出題内容・出題形式: 以下の通り(※難易度はMathAbyssによる主観的な情報です)
| 大問構成 | 出題分野 | 配点 | 難易度(昨年比) | 備考 | |
| 第1問 | 1 | 数と式 | 20 | ||
| 2 | 集合と命題 | 数学IAと共通 | |||
| 第2問 | 1 | 図形と計量 | 30 | ||
| 2 | 図形と計量 | 数学IAと共通 | |||
| 第3問 | 1 | 2次関数 | 30 | ||
| 2 | 2次関数 | 数学IAと共通 | |||
| 第4問 | 1 | データの分析 | 20 | 数学IAと共通 | |
| 2 | データの分析 | ||||
分析
難易度は「やや難」と評価しました.第1問〔2〕,第2問〔2〕,第3問〔2〕,第4問〔1〕はそれぞれ,「数学Ⅰ,数学A」の第1問〔1〕,第1問〔2〕,第2問〔1〕,第2問〔2〕と共通でした.
第1問〔1〕は数と式からの出題でした.定数を含む連立1次方程式に関する問題で,(2)はaと1の大小関係で場合分けし,(3)は(2)の誘導に従ってただ1つの整数解を持つ条件を考える問題でした.
第2問〔1〕は図形と計量からの出題でした.3つの三角形の外接円の半径の大小を比較する問題で,正弦定理を用いて辺の長さを比較することにより解ける問題でした.
第3問〔1〕は2次関数からの出題でした.(1)は放物線の平行移動を考え,$x$軸を切り取る線分の長さ$W$と頂点の$y$座標$H$から,頂点の座標を求める問題,(2)は$H,W$と頂点の座標の関係を求める問題,(3)は$W$の範囲から頂点の$x$座標のとりうる値の範囲を求める問題でした.文字が多く登場し,設問数が多かったことから,解きにくいと感じた受験生も多かったでしょう.
第4問〔2〕はデータの分析からの出題でした.平均値と分散が与えられた2つのデータを組合せて得られる変量の平均値や分散を考える問題でした.平均値や分散の定義をきちんと理解しているかが問われる問題でした.
追試験の分析
追試験終了後,問題を入手次第掲載いたします.
基本情報
- 試験: 令和8年度 大学入学共通テスト 追試験
- 出題教科: 数学①
- 出題科目: 数学Ⅰ,数学A / 数学Ⅰ
- 試験時間: 70分
- 満点: 100点
- 実施日時:
(本試験)2026年1月18日(日)13:00~14:10
(追試験)2026年1月25日(日)13:00~14:10
数学Ⅰ,数学A
全体的な難易度は でした.
難易度はMathAbyssによる主観的な情報です.
以下の表における大問構成・出題分野・配点はすべてMathAbyssによる予想です.確定情報ではございません.
| 大問構成 | 出題分野 | 配点 | 難易度 | 備考 | |
| 第1問 | 1 | 数と式 | 30 | ||
| 2 | 図形と計量 | ||||
| 第2問 | 1 | 2次関数 | 30 | ||
| 2 | データの分析 | ||||
| 第3問 | 図形の性質 | 20 | |||
| 第4問 | 場合の数と確率 | 20 | |||
第1問〔1〕は,
数学Ⅰ
全体的な難易度は でした.
難易度はMathAbyssによる主観的な情報です.
以下の表における大問構成・出題分野・配点はすべてMathAbyssによる予想です.確定情報ではございません.
| 大問構成 | 出題分野 | 配点 | 難易度 | 備考 | |
| 第1問 | 1 | 数と式 | 20 | ||
| 2 | 集合と命題 | ||||
| 第2問 | 1 | 図形と計量 | 30 | ||
| 2 | 図形と計量 | ||||
| 第3問 | 1 | 2次関数 | 30 | ||
| 2 | 2次関数 | ||||
| 第4問 | 1 | データの分析 | 20 | ||
| 2 | データの分析 | ||||
は「数学Ⅰ,数学A」と同じ問題が出題されました.
2027年度 大学入学共通テストに向けて
今年度のデータ
大学入試センターによる各種データの公開後,順次掲載いたします.
| 教科 | 科目 | 受験者数 | 平均点 | 最高点 | 最低点 | 標準偏差 | |
| 本試験 | 数学① | 数学Ⅰ,数学A | |||||
| 数学Ⅰ | |||||||
| 追試験 | 数学① | – | – | – | – | – |
昨年度のデータ
数学①の基本データ
| 教科 | 科目 | 受験者数 | 平均点 | 最高点 | 最低点 | 標準偏差 | |
| 本試験 | 数学① | 数学Ⅰ,数学A | 308344 | 53.51 | 100 | 0 | 21.42 |
| 数学Ⅰ | 3090 | 28.08 | 83 | 0 | 15.26 | ||
| 旧数学Ⅰ,旧数学A | 36274 | 59.86 | 100 | 0 | 19.82 | ||
| 旧数学Ⅰ | 320 | 32.82 | 82 | 0 | 17.00 | ||
| 追試験 | 数学① | – | 632 | – | – | – | – |
数学①の本試験における受験者数・平均点の推移
| 教科 | 科目 | 2021 第1日程 | 2021 第2日程 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | |
| 数学① | 数学Ⅰ | 受験者数 | 5750 | 44 | 5258 | 5153 | 5346 | 3090 |
| 平均点 | 39.11 | 26.11 | 21.89 | 37.84 | 34.62 | 28.08 | ||
| 数学Ⅰ,数学A | 受験者数 | 356492 | 1354 | 357357 | 346628 | 339152 | 308344 | |
| 平均点 | 57.68 | 39.62 | 37.96 | 55.65 | 51.38 | 53.51 |
2027年度の変更点
現在のところ,大きな変更点はありません.
今後の傾向予想と対策
後ほど掲載いたします.

