解析学

微分積分学

実関数の微分の性質

関数の和・差・積・商及び合成と微分の整合性を取り上げる.関数の和・定数倍と微分まず,微分の線形性について考えよう.すなわち,「和の微分」は「微分の和」であり,「定数倍の微分」は「微分の定数倍」である.定理1$I\subset \mathbb...
微分積分学

実関数の微分

$\mathbb{R}$を定義域とし,$\mathbb{R}$を値域とする関数の微分を定義する.微分の定義ここでは,$\mathbb{R}$の開区間1上で定義された実関数の微分を定義する.定義1$I\subset \mathbb{R}$を開...
微分積分学

有理数の稠密性

アルキメデスの原理を出発点とし,整数や有理数と実数の関係について述べる.床関数と天井関数まずは,整数と実数の関係を考える.定理1任意の$x\in \mathbb{R}$に対し,ある$n\in \mathbb{N}$がただ1つ存在し\が成り立...
微分積分学

コーシー列

極限値を求めることなく数列の収束性を判定する方法として,コーシー列の概念を導入する.コーシー列定義1$\{ a_n\} _{n=1}^{\infty}$を数列とする.任意の$\varepsilon >0$に対し,ある$N\in \mathb...
微分積分学

ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理

実数を特徴づける部分列の最も重要な性質であるボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理の主張と証明を解説する.ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理定理1(ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理(Bolzano-Weierstrass theo...
微分積分学

部分列

数列の項を順序を変えずに取り出すことによって得られる数列の性質について考える.部分列定義1$\{ a_n\} _{n=1}^{\infty}$を数列とする.狭義単調増加である正の整数の数列$\{ n_k\} _{k=1}^{\infty}$...
微分積分学

数列の単調性

数列の項の特徴として,その大小関係を考えることは非常に有効である.ここでは数列の単調性についての定義をまとめた.数列の単調性数列の単調性は,次の4つに分類できる.狭義単調増加$\forall n\in \mathbb{N},a_n<a_{n...
微分積分学

数列の極限と不等式

直接計算することが困難な数列の極限は,数列の不等式評価によってその極限を求めることができるようになる場合がある.数列の極限と不等式十分大きい$n\in \mathbb{N}$について,2つの数列$\{ a_n\}_{n=1}^{\infty...
微分積分学

数列の極限と四則演算

高校数学では曖昧にされてきた数列の極限の性質は,$\varepsilon -N$論法によって証明を与えることが可能になる.数列の極限と四則演算この記事では,次の定理に証明を与える.定理1$c\in \mathbb{R}$とする.数列$\{ ...
微分積分学

自然数・整数・有理数

微分積分学の土台となる数列の極限を理解するために,まずは数の集合について整理しておく.厳密な理論体系は集合論や数学基礎論の記事に委ねることにし,ここでは最低限必要な事柄に絞って解説する.自然数自然数とは\のような数である,と高校までの数学で...